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●最新の教育法規集は『教育ミニ六法2017』

  〈2017年4月1日施行の法規に対応〉

●教育法規対策は『教育法規学習セット』

  〈最新法規改正と傾向に対応〉

学校教育法

     昭和22年3月31日法26
     最終改正平成28年5月20日

第1章 総則

第1条〔学校の範囲〕
この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。

第2条〔学校の設置者〕
学校は、国(国立大学法人法 (平成十五年法律第百十二号)第二条第一項 に規定する国立大学法人及び独立行政法人国立高等専門学校機構を含む。以下同じ。)、地方公共団体(地方独立行政法人法 (平成十五年法律第百十八号)第六十八条第一項 に規定する公立大学法人を含む。次項において同じ。)及び私立学校法第三条 に規定する学校法人(以下学校法人と称する。)のみが、これを設置することができる。
(2) この法律で,国立学校とは,国の設置する学校を,公立学校とは,地方公共団体の設置する学校を,私立学校とは,学校法人の設置する学校をいう。
(3) 第1項の規定にかかわらず,放送大学学園は,大学を設置することができる。

第3条〔設置基準〕
学校を設置しようとする者は、学校の種類に応じ、文部科学大臣の定める設備、編制その他に関する設置基準に従い、これを設置しなければならない。

第4条〔設置廃止等の認可〕
国立学校、この法律によつて設置義務を負う者の設置する学校及び都道府県の設置する学校(大学及び高等専門学校を除く。)のほか、学校(高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。)の通常の課程(以下「全日制の課程」という。)、夜間その他特別の時間又は時期において授業を行う課程(以下「定時制の課程」という。)及び通信による教育を行う課程(以下「通信制の課程」という。)、大学の学部、大学院及び大学院の研究科並びに第百八条第二項の大学の学科についても同様とする。)の設置廃止、設置者の変更その他政令で定める事項は、次の各号に掲げる学校の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める者の認可を受けなければならない。

 一
公立又は私立の大学及び高等専門学校 文部科学大臣
 二
市町村の設置する幼稚園、高等学校、中等教育学校及び特別支援学校 都道府県の教育委員会
 三
私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校及び特別支援学校 都道府県知事

(2) 前項の規定にかかわらず、同項第一号に掲げる学校を設置する者は、次に掲げる事項を行うときは、同項の認可を受けることを要しない。この場合において、当該学校を設置する者は、文部科学大臣の定めるところにより、あらかじめ、文部科学大臣に届け出なければならない。
 一
大学の学部若しくは大学院の研究科又は第百八条第二項の大学の学科の設置であつて、当該大学が授与する学位の種類及び分野の変更を伴わないもの
 二
大学の学部若しくは大学院の研究科又は第百八条第二項の大学の学科の廃止
 三
大学の学部若しくは大学院の研究科又は第六十九条の二第二項の大学の学科の廃止
 四
前三号に掲げるもののほか、政令で定める事項

(3) 文部科学大臣は、前項の届出があつた場合において、その届出に係る事項が、設備、授業その他の事項に関する法令の規定に適合しないと認めるときは、その届出をした者に対し、必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(4) 地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市の設置する幼稚園については、第一項の規定は、適用しない。この場合において、当該幼稚園を設置する者は、同項に規定する事項を行おうとするときは、あらかじめ、都道府県の教育委員会に届け出なければならない。
(5) 第二項第一号の学位の種類及び分野の変更並びに同項第二号の学科の分野の変更に関する基準は、文部科学大臣が、これを定める。

第5条〔学校の管理・経費の負担〕
学校の設置者は,その設置する学校を管理し,法令に特別の定のある場合を除いては,その学校の経費を負担する。

第6条〔授業料〕
学校においては、授業料を徴収することができる。ただし、国立又は公立の小学校及び中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部及び中学部における義務教育については、これを徴収することができない。

第7条〔校長・教員〕
学校には,校長及び相当数の教員を置かなければならない。

第8条〔校長・教員の資格〕
校長及び教員(教育職員免許法(昭和二四年法律第一四七号)の適用を受けるものを除く。)の資格に関する事項は、別に法律で定めるもののほか、文部科学大臣がこれを定める。

第9条〔校長・教員の欠格事由〕
次の各号の一に該当する者は,校長又は教員となることができない。

 一
成年被後見人又は被保佐人
 二
禁錮以上の刑に処せられた者
 三
教育職員免許法第10条第1項第2号に該当することにより免許状がその効力を失い、当該失効の日から3年を経過しない者
 四
教育職員免許法第11条第1項又は第2項の規定により免許状取上げの処分を受け,3年を経過しない者
 五
日本国憲法施行の日以後において,日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し,又はこれに加入した者

第10条〔私立学校の校長届出義務〕
私立学校は、校長を定め、大学及び高等専門学校にあつては文部科学大臣に、大学及び高等専門学校以外の学校にあつては都道府県知事に届け出なければならない。

第11条〔学生・生徒等の懲戒〕
校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。

第12条〔健康診断等〕
学校においては、別に法律で定めるところにより、幼児、児童、生徒及び学生並びに職員の健康の保持増進を図るため、健康診断を行い、その他その保健に必要な措置を講じなければならない。

第13条〔学校閉鎖命令〕
第4条第1項各号に掲げる学校が次の各号のいずれかに該当する場合においては、それぞれ同項各号に定める者は、当該学校の閉鎖を命ずることができる。

 一
法令の規定に故意に違反したとき
 二
法令の規程によりその者がした命令に違反したとき
 三
6箇月以上授業を行わなかつたとき

第14条〔設備・授業等の変更命令〕
大学及び高等専門学校以外の市町村の設置する学校については都道府県の教育委員会、大学及び高等専門学校以外の私立学校については都道府県知事は、当該学校が、設備、授業その他の事項について、法令の規程又は都道府県の教育委員会若しくは都道府県知事の定める規程に違反したときは、その変更を命ずることができる。

第15条
 文部科学大臣は、公立又は私立の大学及び高等専門学校並びに放送大学学園の設置する大学が、設備、授業その他の事項について、法令の規定に違反していると認めるときは、当該学校に対し、必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
(2)  文部科学大臣は、前項の規定による勧告によつてもなお当該勧告に係る事項(次項において「勧告事項」という。)が改善されない場合には、当該学校に対し、その変更を命ずることができる。
(3)  文部科学大臣は、前項の規定による命令によつてもなお勧告事項が改善されない場合には、当該学校に対し、当該勧告事項に係る組織の廃止を命ずることができる。
(4)  文部科学大臣は、第一項の規定による勧告又は第二項若しくは前項の規定による命令を行うために必要があると認めるときは、当該学校に対し、報告又は資料の提出を求めることができる。

第2章 義務教育

第16条 
 保護者(子に対して親権を行う者(親権を行う者のないときは、未成年後見人)をいう。以下同じ。)は、次条に定めるところにより、子に九年の普通教育を受けさせる義務を負う。

第17条
 保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。ただし、子が、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまでに小学校又は特別支援学校の小学部の課程を修了しないときは、満十五歳に達した日の属する学年の終わり(それまでの間において当該課程を修了したときは、その修了した日の属する学年の終わり)までとする。
(2)  保護者は、子が小学校又は特別支援学校の小学部の課程を修了した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十五歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを中学校、中等教育学校の前期課程又は特別支援学校の中学部に就学させる義務を負う。
(3)  前二項の義務の履行の督促その他これらの義務の履行に関し必要な事項は、政令で定める。

第18条
 前条第一項又は第二項の規定によつて、保護者が就学させなければならない子(以下それぞれ「学齢児童」又は「学齢生徒」という。)で、病弱、発育不完全その他やむを得ない事由のため、就学困難と認められる者の保護者に対しては、市町村の教育委員会は、文部科学大臣の定めるところにより、同条第一項又は第二項の義務を猶予又は免除することができる。

第19条
 経済的理由によつて、就学困難と認められる学齢児童又は学齢生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない。

第20条
 学齢児童又は学齢生徒を使用する者は、その使用によつて、当該学齢児童又は学齢生徒が、義務教育を受けることを妨げてはならない。

第21条
 義務教育として行われる普通教育は、教育基本法(平成十八年法律第百二十号)第五条第二項に規定する目的を実現するため、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

 一
学校内外における社会的活動を促進し、自主、自律及び協同の精神、規範意識、公正な判断力並びに公共の精神に基づき主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
 二
学校内外における自然体験活動を促進し、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。
 三
我が国と郷土の現状と歴史について、正しい理解に導き、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養うとともに、進んで外国の文化の理解を通じて、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。
 四
家族と家庭の役割、生活に必要な衣、食、住、情報、産業その他の事項について基礎的な理解と技能を養うこと。
 五
読書に親しませ、生活に必要な国語を正しく理解し、使用する基礎的な能力を養うこと。
 六
生活に必要な数量的な関係を正しく理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。
 七
生活にかかわる自然現象について、観察及び実験を通じて、科学的に理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。
 八
健康、安全で幸福な生活のために必要な習慣を養うとともに、運動を通じて体力を養い、心身の調和的発達を図ること。
 九
生活を明るく豊かにする音楽、美術、文芸その他の芸術について基礎的な理解と技能を養うこと。
 十
職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重んずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うこと。

第3章 幼稚園

第22条
幼稚園は、義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとして、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的とする。

第23条
幼稚園における教育は、前条に規定する目的を実現するため、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

 一
健康、安全で幸福な生活のために必要な基本的な習慣を養い、身体諸機能の調和的発達を図ること。
 二
集団生活を通じて、喜んでこれに参加する態度を養うとともに家族や身近な人への信頼感を深め、自主、自律及び協同の精神並びに規範意識の芽生えを養うこと。
 三
身近な社会生活、生命及び自然に対する興味を養い、それらに対する正しい理解と態度及び思考力の芽生えを養うこと。
 四
日常の会話や、絵本、童話等に親しむことを通じて、言葉の使い方を正しく導くとともに、相手の話を理解しようとする態度を養うこと。
 五
音楽、身体による表現、造形等に親しむことを通じて、豊かな感性と表現力の芽生えを養うこと。

第24条
幼稚園においては、第二十二条に規定する目的を実現するための教育を行うほか、幼児期の教育に関する各般の問題につき、保護者及び地域住民その他の関係者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うなど、家庭及び地域における幼児期の教育の支援に努めるものとする。

第25条
幼稚園の教育課程その他の保育内容に関する事項は、第二十二条及び第二十三条の規定に従い、文部科学大臣が定める。

第26条
幼稚園に入園することのできる者は、満三歳から、小学校就学の始期に達するまでの幼児とする。

第27条
幼稚園には、園長、教頭及び教諭を置かなければならない。
(2) 幼稚園には、前項に規定するもののほか、副園長、主幹教諭、指導教諭、養護教諭、栄養教諭、事務職員、養護助教諭その他必要な職員を置くことができる。
(3) 第一項の規定にかかわらず、副園長を置くときその他特別の事情のあるときは、教頭を置かないことができる。
(4) 園長は、園務をつかさどり、所属職員を監督する。
(5) 副園長は、園長を助け、命を受けて園務をつかさどる。
(6) 教頭は、園長(副園長を置く幼稚園にあつては、園長及び副園長)を助け、園務を整理し、及び必要に応じ幼児の保育をつかさどる。
(7) 主幹教諭は、園長(副園長を置く幼稚園にあつては、園長及び副園長)及び教頭を助け、命を受けて園務の一部を整理し、並びに幼児の保育をつかさどる。
(8) 指導教諭は、幼児の保育をつかさどり、並びに教諭その他の職員に対して、保育の改善及び充実のために必要な指導及び助言を行う。
(9) 教諭は、幼児の保育をつかさどる。
(10) 特別の事情のあるときは、第一項の規定にかかわらず、教諭に代えて助教諭又は講師を置くことができる。
(11) 学校の実情に照らし必要があると認めるときは、第七項の規定にかかわらず、園長(副園長を置く幼稚園にあつては、園長及び副園長)及び教頭を助け、命を受けて園務の一部を整理し、並びに幼児の養護又は栄養の指導及び管理をつかさどる主幹教諭を置くことができる。

第28条
第三十七条第六項、第八項及び第十二項から第十七項まで並びに第四十二条から第四十四条までの規定は、幼稚園に準用する。

第4章 小学校

第29条
小学校は、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育のうち基礎的なものを施すことを目的とする。

第30条
小学校における教育は、前条に規定する目的を実現するために必要な程度において第二十一条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
(2) 前項の場合においては、生涯にわたり学習する基盤が培われるよう、基礎的な知識及び技能を習得させるとともに、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力をはぐくみ、主体的に学習に取り組む態度を養うことに、特に意を用いなければならない。

第31条
小学校においては、前条第一項の規定による目標の達成に資するよう、教育指導を行うに当たり、児童の体験的な学習活動、特にボランティア活動など社会奉仕体験活動、自然体験活動その他の体験活動の充実に努めるものとする。この場合において、社会教育関係団体その他の関係団体及び関係機関との連携に十分配慮しなければならない。

第32条
小学校の修業年限は,6年とする。

第33条
小学校の教育課程に関する事項は、第二十九条及び第三十条の規定に従い、文部科学大臣が定める。

第34条
小学校においては、文部科学大臣の検定を経た教科用図書又は文部科学省が著作の名義を有する教育用図書を使用しなければならない。
(2) 前項の教科用図書以外の図書その他の教材で,有益適切なものは,これを使用することができる。
(3) 第1項の検定の申請に係る教科用図書に関し調査審議させるための審議会等(国家行政組織法(昭和23年法律第120号)第8条に規定する機関をいう。以下同じ。)については、政令で定める。

第35条
市町村の教育委員会は,次に掲げる行為の一又は二以上を繰り返し行う等性行不良であつて他の児童の教育に妨げがあると認める児童があるときは,その保護者に対して,児童の出席停止を命ずることができる。

 一
他の児童に傷害,心身の苦痛又は財産上の損失を与える行為
 二
職員に傷害,心身の苦痛を与える行為
 三
施設又は設備を損壊する行為
 四
授業その他の教育活動の実施を妨げる行為

(2) 市町村の教育委員会は,前項の規定により出席停止を命ずる場合には,あらかじめ保護者の意見を聴取するとともに,理由及び期間を記載した文書を交付しなければならない。
(3) 前項に規定するもののほか,出席停止の命令の手続きに関し必要な事項は,教育委員会規則で定めるものとする。
(4) 市町村の教育委員会は,出席停止の命令に係る児童の出席停止の期間における学習に対する支援その他の教育上必要な措置を講ずるものとする。

第36条
学齢に達しない子は、小学校に入学させることができない

第37条
小学校には、校長、教頭、教諭、養護教諭及び事務職員を置かなければならない。
(2) 小学校には、前項に規定するもののほか、副校長、主幹教諭、指導教諭、栄養教諭その他必要な職員を置くことができる。
(3) 第一項の規定にかかわらず、副校長を置くときその他特別の事情のあるときは教頭を、養護をつかさどる主幹教諭を置くときは養護教諭を、特別の事情のあるときは事務職員を、それぞれ置かないことができる。
(4) 校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する。
(5) 副校長は、校長を助け、命を受けて校務をつかさどる。
(6) 副校長は、校長に事故があるときはその職務を代理し、校長が欠けたときはその職務を行う。この場合において、副校長が二人以上あるときは、あらかじめ校長が定めた順序で、その職務を代理し、又は行う。
(7) 教頭は、校長(副校長を置く小学校にあつては、校長及び副校長)を助け、校務を整理し、及び必要に応じ児童の教育をつかさどる。
(8) 教頭は、校長(副校長を置く小学校にあつては、校長及び副校長)に事故があるときは校長の職務を代理し、校長(副校長を置く小学校にあつては、校長及び副校長)が欠けたときは校長の職務を行う。この場合において、教頭が二人以上あるときは、あらかじめ校長が定めた順序で、校長の職務を代理し、又は行う。
(9) 主幹教諭は、校長(副校長を置く小学校にあつては、校長及び副校長)及び教頭を助け、命を受けて校務の一部を整理し、並びに児童の教育をつかさどる。
(10) 指導教諭は、児童の教育をつかさどり、並びに教諭その他の職員に対して、教育指導の改善及び充実のために必要な指導及び助言を行う。
(11) 教諭は、児童の教育をつかさどる。
(12) 養護教諭は、児童の養護をつかさどる。
(13) 栄養教諭は、児童の栄養の指導及び管理をつかさどる。
(14) 事務職員は、事務に従事する。
(15) 助教諭は、教諭の職務を助ける。
(16) 講師は、教諭又は助教諭に準ずる職務に従事する。
(17) 養護助教諭は、養護教諭の職務を助ける。
(18) 特別の事情のあるときは、第一項の規定にかかわらず、教諭に代えて助教諭又は講師を、養護教諭に代えて養護助教諭を置くことができる。
(19) 学校の実情に照らし必要があると認めるときは、第九項の規定にかかわらず、校長(副校長を置く小学校にあつては、校長及び副校長)及び教頭を助け、命を受けて校務の一部を整理し、並びに児童の養護又は栄養の指導及び管理をつかさどる主幹教諭を置くことができる。

第38条
市町村は,その区域内にある学齢児童を就学させるに必要な小学校を設置しなければならない。

第39条
市町村は、適当と認めるときは、前条の規定による事務の全部又は一部を処理するため、市町村の組合を設けることができる。

第40条
市町村は、前二条の規定によることを不可能又は不適当と認めるときは、小学校の設置に代え、学齢児童の全部又は一部の教育事務を、他の市町村又は前条の市町村の組合に委託することができる。
(2)前項の場合においては、地方自治法第二百五十二条の十四第三項において準用する同法第二百五十二条の二第二項中「都道府県知事」とあるのは、「都道府県知事及び都道府県の教育委員会」と読み替えるものとする。

第41条
町村が、前二条の規定による負担に堪えないと都道府県の教育委員会が認めるときは、都道府県は、その町村に対して、必要な補助を与えなければならない。

第42条
小学校は、文部科学大臣の定めるところにより当該小学校の教育活動その他の学校運営の状況について評価を行い、その結果に基づき学校運営の改善を図るため必要な措置を講ずることにより、その教育水準の向上に努めなければならない。

第43条
小学校は、当該小学校に関する保護者及び地域住民その他の関係者の理解を深めるとともに、これらの者との連携及び協力の推進に資するため、当該小学校の教育活動その他の学校運営の状況に関する情報を積極的に提供するものとする。

第44条
私立の小学校は,都道府県知事の所管に属する。

第5章 中学校

第45条
中学校は、小学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育を施すことを目的とする。

第46条
中学校における教育は、前条に規定する目的を実現するため、第二十一条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

第47条
中学校の修業年限は,3年とする。

第48条
中学校の教育課程に関する事項は、第四十五条及び第四十六条の規定並びに次条において読み替えて準用する第三十条第二項の規定に従い、文部科学大臣が定める。

第49条
第三十条第二項、第三十一条、第三十四条、第三十五条及び第三十七条から第四十四条までの規定は、中学校に準用する。この場合において、第三十条第二項中「前項」とあるのは「第四十六条」と、第三十一条中「前条第一項」とあるのは「第四十六条」と読み替えるものとする。

第5章の2 義務教育学校

第49条の2
義務教育学校は、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育を基礎的なものから一貫して施すことを目的とする。

第49条の3
義務教育学校における教育は、前条に規定する目的を実現するため、第二十一条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

第49条の4
義務教育学校の修業年限は、九年とする。

第49条の5
義務教育学校の課程は、これを前期六年の前期課程及び後期三年の後期課程に区分する。

第49条の6
義務教育学校の前期課程における教育は、第四十九条の二に規定する目的のうち、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育のうち基礎的なものを施すことを実現するために必要な程度において第二十一条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
(2)義務教育学校の後期課程における教育は、第四十九条の二に規定する目的のうち、前期課程における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育を施すことを実現するため、第二十一条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

第49条の7
義務教育学校の前期課程及び後期課程の教育課程に関する事項は、第四十九条の二、第四十九条の三及び前条の規定並びに次条において読み替えて準用する第三十条第二項の規定に従い、文部科学大臣が定める。

第6章 高等学校

第50条
高等学校は、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達及び進路に応じて、高度な普通教育及び専門教育を施すことを目的とする。

第51条
高等学校における教育は、前条に規定する目的を実現するため、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

 一
義務教育として行われる普通教育の成果を更に発展拡充させて、豊かな人間性、創造性及び健やかな身体を養い、国家及び社会の形成者として必要な資質を養うこと。
 二
社会において果たさなければならない使命の自覚に基づき、個性に応じて将来の進路を決定させ、一般的な教養を高め、専門的な知識、技術及び技能を習得させること。
 三
個性の確立に努めるとともに、社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、社会の発展に寄与する態度を養うこと。

第52条
高等学校の学科及び教育課程に関する事項は、前二条の規定及び第六十二条において読み替えて準用する第三十条第二項の規定に従い、文部科学大臣が定める。

第53条
高等学校には,全日制の課程のほか,定時制の課程を置くことができる。
(2) 高等学校には,定時制の課程のみを置くことができる。

第54条
高等学校には,全日制の課程又は定時制の課程のほか,通信制の課程を置くことができる。
(2) 高等学校には,通信制の課程のみを置くことができる。
(3) 市町村の設置する高等学校については都道府県の教育委員会、私立の高等学校については都道府県知事は、高等学校の通信制の課程のうち、当該高等学校の所在する都道府県の区域内に住所を有する者のほか、全国的に他の都道府県の区域内に住所を有する者を併せて生徒とするものその他の政令で定めるもの(以下この項において「広域の通信制の課程」という。)に係る第4条第1項に規定する認可(政令で定める事項に係るものに限る。)を行うときは、あらかじめ、文部科学大臣に届け出なければならない。都道府県の設置する高等学校の広域の通信制の課程について、当該都道府県の教育委員会がこの項前段の政令で定める事項を行うときも、同様とする。
(4) 通信制の課程に関し必要な事項は、文部科学大臣が、これを定める。

第55条
高等学校の定時制の課程又は通信制の課程に在学する生徒が、技能教育のための施設で当該施設の所在地の都道府県の教育委員会の指定するものにおいて教育を受けているときは、校長は、文部科学大臣の定めるところにより、当該施設における学習を当該高等学校における教科の一部の履修とみなすことができる。
(2) 前項の施設の指定に関し必要な事項は、政令で、これを定める。

第56条
高等学校の修業年限は、全日制の課程については、3年とし、定時制の課程及び通信制の課程については、3年以上とする。

第57条
高等学校に入学することのできる者は、中学校若しくはこれに準ずる学校を卒業した者若しくは中等教育学校の前期課程を修了した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者とする。

第58条
高等学校には,専攻科及び別科を置くことができる。
(2) 高等学校の専攻科は、高等学校若しくはこれに準ずる学校若しくは中等教育学校を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者に対して、精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することを目的とし、その修業年限は、1年以上とする。
(3) 高等学校の別科は,前条に規定する入学資格を有する者に対して,簡易な程度において,特別の技能教育を施すことを目的とし,その修業年限は,1年以上とする。

第59条
高等学校に関する入学、退学、転学その他必要な事項は、文部科学大臣が、これを定める。

第60条
高等学校には,校長,教頭,教諭及び事務職員を置かなければならない。
(2) 高等学校には、前項に規定するもののほか、副校長、主幹教諭、指導教諭、養護教諭、栄養教諭、養護助教諭、実習助手、技術職員その他必要な職員を置くことができる。
(3) 第一項の規定にかかわらず、副校長を置くときは、教頭を置かないことができる。
(4) 特別の事情のあるときは,第1項の規定にかかわらず,教諭に代えて助教諭又は講師を置くことができる。
(5) 技術職員は,技術に従事する。

第61条
高等学校に、全日制の課程、定時制の課程又は通信制の課程のうち二以上の課程を置くときは、それぞれの課程に関する校務を分担して整理する教頭を置かなければならない。ただし、命を受けて当該課程に関する校務をつかさどる副校長が置かれる一の課程については、この限りでない。

第62条
第三十条第二項、第三十一条、第三十四条、第三十七条第四項から第十七項まで及び第十九項並びに第四十二条から第四十四条までの規定は、高等学校に準用する。この場合において、第三十条第二項中「前項」とあるのは「第五十一条」と、第三十一条中「前条第一項」とあるのは「第五十一条」と読み替えるものとする。

第7章の 中等教育学校

第63条
中等教育学校は、小学校における教育の基礎の上に、心身の発達及び進路に応じて、義務教育として行われる普通教育並びに高度な普通教育及び専門教育を一貫して施すことを目的とする。

第64条
中等教育学校における教育は、前条に規定する目的を実現するため、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

 一
豊かな人間性、創造性及び健やかな身体を養い、国家及び社会の形成者として必要な資質を養うこと。
 二
社会において果たさなければならない使命の自覚に基づき、個性に応じて将来の進路を決定させ、一般的な教養を高め、専門的な知識、技術及び技能を習得させること。
 三
個性の確立に努めるとともに、社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、社会の発展に寄与する態度を養うこと。

第65条
中等教育学校の修業年限は、6年とする。

第66条
中等教育学校の課程は、これを前期3年の前期課程及び後期3年の後期課程に区分する。

第67条
中等教育学校の前期課程における教育は、第六十三条に規定する目的のうち、小学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育を施すことを実現するため、第二十一条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
2 中等教育学校の後期課程における教育は、第六十三条に規定する目的のうち、心身の発達及び進路に応じて、高度な普通教育及び専門教育を施すことを実現するため、第六十四条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

第68条
中等教育学校の前期課程の教育課程に関する事項並びに後期課程の学科及び教育課程に関する事項は、第六十三条、第六十四条及び前条の規定並びに第七十条第一項において読み替えて準用する第三十条第二項の規定に従い、文部科学大臣が定める。

第69条
中等教育学校には、校長、教頭、教論、養護教諭及び事務職員を置かなければならない。
2 中等教育学校には、前項に規定するもののほか、副校長、主幹教諭、指導教諭、栄養教諭、実習助手、技術職員その他必要な職員を置くことができる。
3 第一項の規定にかかわらず、副校長を置くときは教頭を、養護をつかさどる主幹教諭を置くときは養護教諭を、それぞれ置かないことができる。
4 特別の事情のあるときは、第1項の規定にかかわらず、教諭に代えて助教諭又は講師を、養護教諭に代えて養護助教諭を置くことができる。

第70条
第三十条第二項、第三十一条、第三十四条、第三十七条第四項から第十七項まで及び第十九項、第四十二条から第四十四条まで、第五十九条並びに第六十条第四項及び第六項の規定は中等教育学校に、第五十三条から第五十五条まで、第五十八条及び第六十一条の規定は中等教育学校の後期課程に、それぞれ準用する。この場合において、第三十条第二項中「前項」とあるのは「第六十四条」と、第三十一条中「前条第一項」とあるのは「第六十四条」と読み替えるものとする。
2 前項において準用する第五十三条又は第五十四条の規定により後期課程に定時制の課程又は通信制の課程を置く中等教育学校については、第六十五条の規定にかかわらず、当該定時制の課程又は通信制の課程に係る修業年限は、六年以上とする。この場合において、第六十六条中「後期三年の後期課程」とあるのは、「後期三年以上の後期課程」とする。

第71条
同一の設置者が設置する中学校及び高等学校においては、文部科学大臣の定めるところにより、中等教育学校に準じて、中学校における教育と高等学校における教育を一貫して施すことができる。

第8章 特別支援教育

第72条
特別支援学校は、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。以下同じ。)に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的とする。

第73条 
特別支援学校においては、文部科学大臣の定めるところにより、前条に規定する者に対する教育のうち当該学校が行うものを明らかにするものとする。

第74条 
特別支援学校においては、第七十二条に規定する目的を実現するための教育を行うほか、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校又は中等教育学校の要請に応じて、第八十一条第一項に規定する幼児、児童又は生徒の教育に関し必要な助言又は援助を行うよう努めるものとする。

第75条
第七十二条に規定する視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者の障害の程度は、政令で定める

第76条
特別支援学校には、小学部及び中学部を置かなければならない。ただし、特別の必要のある場合においては、そのいずれかのみを置くことができる。
(2)特別支援学校には、小学部及び中学部のほか、幼稚部又は高等部を置くことができ、また、特別の必要のある場合においては、前項の規定にかかわらず、小学部及び中学部を置かないで幼稚部又は高等部のみを置くことができる。

第77条
特別支援学校の幼稚部の教育課程その他の保育内容、小学部及び中学部の教育課程又は高等部の学科及び教育課程に関する事項は、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準じて、文部科学大臣が定める。

第78条
特別支援学校には、寄宿舎を設けなければならない。ただし、特別の事情のあるときは、これを設けないことができる。

第79条
寄宿舎を設ける特別支援学校には、寄宿舎指導員を置かなければならない。
(2)寄宿舎指導員は、寄宿舎における幼児、児童又は生徒の日常生活上の世話及び生活指導に従事する。

第80条
都道府県は、その区域内にある学齢児童及び学齢生徒のうち、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者で、その障害が第七十五条の政令で定める程度のものを就学させるに必要な特別支援学校を設置しなければならない。

第81条
幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校においては、次項各号のいずれかに該当する幼児、児童及び生徒その他教育上特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対し、文部科学大臣の定めるところにより、障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うものとする。
(2)小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校には、次の各号のいずれかに該当する児童及び生徒のために、特別支援学級を置くことができる。

 一
知的障害者
 二
肢体不自由者
 三
身体虚弱者
 四
弱視者
 五
難聴者
 六
その他障害のある者で、特別支援学級において教育を行うことが適当なもの

(3)前項に規定する学校においては、疾病により療養中の児童及び生徒に対して、特別支援学級を設け、又は教員を派遣して、教育を行うことができる。

第82条
第二十六条、第二十七条、第三十一条(第四十九条及び第六十二条において読み替えて準用する場合を含む。)、第三十二条、第三十四条(第四十九条及び第六十二条において準用する場合を含む。)、第三十六条、第三十七条(第二十八条、第四十九条及び第六十二条において準用する場合を含む。)、第四十二条から第四十四条まで、第四十七条及び第五十六条から第六十条までの規定は特別支援学校に、第八十四条の規定は特別支援学校の高等部に、それぞれ準用する。

第9章 大学

第83条
大学は、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする。
(2)大学は、その目的を実現するための教育研究を行い、その成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するものとする。

第84条
大学は、通信による教育を行うことができる。

第85条
大学には、学部を置くことを常例とする。ただし、当該大学の教育研究上の目的を達成するため有益かつ適切である場合においては、学部以外の教育研究上の基本となる組織を置くことができる。

第86条
大学には、夜間において授業を行う学部又は通信による教育を行う学部を置くことができる。

第87条
大学の修業年限は、四年とする。ただし、特別の専門事項を教授研究する学部及び前条の夜間において授業を行う学部については、その修業年限は、四年を超えるものとすることができる。
(2)医学を履修する課程、歯学を履修する課程、薬学を履修する課程のうち臨床に係る実践的な能力を培うことを主たる目的とするもの又は獣医学を履修する課程については、前項本文の規定にかかわらず、その修業年限は、六年とする。

第88条
大学の学生以外の者として一の大学において一定の単位を修得した者が当該大学に入学する場合において、当該単位の修得により当該大学の教育課程の一部を履修したと認められるときは、文部科学大臣の定めるところにより、修得した単位数その他の事項を勘案して大学が定める期間を修業年限に通算することができる。ただし、その期間は、当該大学の修業年限の二分の一を超えてはならない。

第89条
大学は、文部科学大臣の定めるところにより、当該大学の学生(第八十七条第二項に規定する課程に在学するものを除く。)で当該大学に三年(同条第一項ただし書の規定により修業年限を四年を超えるものとする学部の学生にあつては、三年以上で文部科学大臣の定める期間)以上在学したもの(これに準ずるものとして文部科学大臣の定める者を含む。)が、卒業の要件として当該大学の定める単位を優秀な成績で修得したと認める場合には、同項の規定にかかわらず、その卒業を認めることができる。

第90条
大学に入学することのできる者は、高等学校若しくは中等教育学校を卒業した者若しくは通常の課程による十二年の学校教育を修了した者(通常の課程以外の課程によりこれに相当する学校教育を修了した者を含む。)又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者とする。
(2)前項の規定にかかわらず、次の各号に該当する大学は、文部科学大臣の定めるところにより、高等学校に文部科学大臣の定める年数以上在学した者(これに準ずる者として文部科学大臣が定める者を含む。)であつて、当該大学の定める分野において特に優れた資質を有すると認めるものを、当該大学に入学させることができる。

 一
当該分野に関する教育研究が行われている大学院が置かれていること。
 二
当該分野における特に優れた資質を有する者の育成を図るのにふさわしい教育研究上の実績及び指導体制を有すること。

第91条
大学には、専攻科及び別科を置くことができる。
(2)大学の専攻科は、大学を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者に対して、精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することを目的とし、その修業年限は、一年以上とする。
(3)大学の別科は、前条第一項に規定する入学資格を有する者に対して、簡易な程度において、特別の技能教育を施すことを目的とし、その修業年限は、一年以上とする。

第92条
大学には学長、教授、准教授、助教、助手及び事務職員を置かなければならない。ただし、教育研究上の組織編制として適切と認められる場合には、准教授、助教又は助手を置かないことができる。
(2)大学には、前項のほか、副学長、学部長、講師、技術職員その他必要な職員を置くことができる。
(3)学長は、校務をつかさどり、所属職員を統督する。
(4)副学長は、学長の職務を助ける。
(5)学部長は、学部に関する校務をつかさどる。
(6)教授は、専攻分野について、教育上、研究上又は実務上の特に優れた知識、能力及び実績を有する者であつて、学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する。
(7)准教授は、専攻分野について、教育上、研究上又は実務上の優れた知識、能力及び実績を有する者であつて、学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する。
(8)助教は、専攻分野について、教育上、研究上又は実務上の知識及び能力を有する者であつて、学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する。
(9)助手は、その所属する組織における教育研究の円滑な実施に必要な業務に従事する。
(10)講師は、教授又は准教授に準ずる職務に従事する。

第93条
大学には、重要な事項を審議するため、教授会を置かなければならない。
(2)教授会の組織には、准教授その他の職員を加えることができる。

第94条
大学について第三条に規定する設置基準を定める場合及び第四条第五項に規定する基準を定める場合には、文部科学大臣は、審議会等で政令で定めるものに諮問しなければならない。

第95条
大学の設置の認可を行う場合及び大学に対し第四条第三項若しくは第十五条第二項若しくは第三項の規定による命令又は同条第一項の規定による勧告を行う場合には、文部科学大臣は、審議会等で政令で定めるものに諮問しなければならない。

第96条
大学には、研究所その他の研究施設を附置することができる。

第97条
大学には、大学院を置くことができる。

第98条
公立又は私立の大学は、文部科学大臣の所轄とする。

第99条
大学院は、学術の理論及び応用を教授研究し、その深奥をきわめ、又は高度の専門性が求められる職業を担うための深い学識及び卓越した能力を培い、文化の進展に寄与することを目的とする。
(2)大学院のうち、学術の理論及び応用を教授研究し、高度の専門性が求められる職業を担うための深い学識及び卓越した能力を培うことを目的とするものは、専門職大学院とする。

第100条
大学院を置く大学には、研究科を置くことを常例とする。ただし、当該大学の教育研究上の目的を達成するため有益かつ適切である場合においては、文部科学大臣の定めるところにより、研究科以外の教育研究上の基本となる組織を置くことができる。

第101条
大学院を置く大学には、夜間において授業を行う研究科又は通信による教育を行う研究科を置くことができる。

第102条
大学院に入学することのできる者は、第八十三条の大学を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者とする。ただし、研究科の教育研究上必要がある場合においては、当該研究科に係る入学資格を、修士の学位若しくは第百四条第一項に規定する文部科学大臣の定める学位を有する者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者とすることができる。
(2)前項本文の規定にかかわらず、大学院を置く大学は、文部科学大臣の定めるところにより、第八十三条の大学に文部科学大臣の定める年数以上在学した者(これに準ずる者として文部科学大臣が定める者を含む。)であつて、当該大学院を置く大学の定める単位を優秀な成績で修得したと認めるものを、当該大学院に入学させることができる。

第103条
教育研究上特別の必要がある場合においては、第八十五条の規定にかかわらず、学部を置くことなく大学院を置くものを大学とすることができる。

第104条
大学(第百八条第二項の大学(以下この条において「短期大学」という。)を除く。以下この条において同じ。)は、文部科学大臣の定めるところにより、大学を卒業した者に対し学士の学位を、大学院(専門職大学院を除く。)の課程を修了した者に対し修士又は博士の学位を、専門職大学院の課程を修了した者に対し文部科学大臣の定める学位を授与するものとする。
(2)大学は、文部科学大臣の定めるところにより、前項の規定により博士の学位を授与された者と同等以上の学力があると認める者に対し、博士の学位を授与することができる。
(3)短期大学は、文部科学大臣の定めるところにより、短期大学を卒業した者に対し短期大学士の学位を授与するものとする。
(4)独立行政法人大学評価・学位授与機構は、文部科学大臣の定めるところにより、次の各号に掲げる者に対し、当該各号に定める学位を授与するものとする。 一  短期大学若しくは高等専門学校を卒業した者又はこれに準ずる者で、大学における一定の単位の修得又はこれに相当するものとして文部科学大臣の定める学習を行い、大学を卒業した者と同等以上の学力を有すると認める者 学士 二  学校以外の教育施設で学校教育に類する教育を行うもののうち当該教育を行うにつき他の法律に特別の規定があるものに置かれる課程で、大学又は大学院に相当する教育を行うと認めるものを修了した者 学士、修士又は博士
(5)学位に関する事項を定めるについては、文部科学大臣は、第九十四条の政令で定める審議会等に諮問しなければならない。

第105条
大学は、文部科学大臣の定めるところにより、当該大学の学生以外の者を対象とした特別の課程を編成し、これを修了した者に対し、修了の事実を証する証明書を交付することができる。

第106条
大学は、当該大学に学長、副学長、学部長、教授、准教授又は講師として勤務した者であつて、教育上又は学術上特に功績のあつた者に対し、当該大学の定めるところにより、名誉教授の称号を授与することができる。

第107条
大学においては、公開講座の施設を設けることができる。
(2)公開講座に関し必要な事項は、文部科学大臣が、これを定める。

第108条
大学は、第八十三条第一項に規定する目的に代えて、深く専門の学芸を教授研究し、職業又は実際生活に必要な能力を育成することを主な目的とすることができる。
(2)前項に規定する目的をその目的とする大学は、第八十七条第一項の規定にかかわらず、その修業年限を二年又は三年とする。
(3)前項の大学は、短期大学と称する。
(4)第二項の大学には、第八十五条及び第八十六条の規定にかかわらず、学部を置かないものとする。
(5)第二項の大学には、学科を置く。
(6)第二項の大学には、夜間において授業を行う学科又は通信による教育を行う学科を置くことができる。
(7)第二項の大学を卒業した者は、文部科学大臣の定めるところにより、第八十三条の大学に編入学することができる。
(8)第九十七条の規定は、第二項の大学については適用しない。

第109条
大学は、その教育研究水準の向上に資するため、文部科学大臣の定めるところにより、当該大学の教育及び研究、組織及び運営並びに施設及び設備(次項において「教育研究等」という。)の状況について自ら点検及び評価を行い、その結果を公表するものとする。
(2)大学は、前項の措置に加え、当該大学の教育研究等の総合的な状況について、政令で定める期間ごとに、文部科学大臣の認証を受けた者(以下「認証評価機関」という。)による評価(以下「認証評価」という。)を受けるものとする。ただし、認証評価機関が存在しない場合その他特別の事由がある場合であつて、文部科学大臣の定める措置を講じているときは、この限りでない。
(3)専門職大学院を置く大学にあつては、前項に規定するもののほか、当該専門職大学院の設置の目的に照らし、当該専門職大学院の教育課程、教員組織その他教育研究活動の状況について、政令で定める期間ごとに、認証評価を受けるものとする。ただし、当該専門職大学院の課程に係る分野について認証評価を行う認証評価機関が存在しない場合その他特別の事由がある場合であつて、文部科学大臣の定める措置を講じているときは、この限りでない。
(4)前二項の認証評価は、大学からの求めにより、大学評価基準(前二項の認証評価を行うために認証評価機関が定める基準をいう。次条において同じ。)に従つて行うものとする。

第110条
認証評価機関になろうとする者は、文部科学大臣の定めるところにより、申請により、文部科学大臣の認証を受けることができる。
(2)文部科学大臣は、前項の規定による認証の申請が次の各号のいずれにも適合すると認めるときは、その認証をするものとする。 一  大学評価基準及び評価方法が認証評価を適確に行うに足りるものであること。 二  認証評価の公正かつ適確な実施を確保するために必要な体制が整備されていること。 三  第四項に規定する措置(同項に規定する通知を除く。)の前に認証評価の結果に係る大学からの意見の申立ての機会を付与していること。 四  認証評価を適確かつ円滑に行うに必要な経理的基礎を有する法人(人格のない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。次号において同じ。)であること。 五  次条第二項の規定により認証を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない法人でないこと。 六  その他認証評価の公正かつ適確な実施に支障を及ぼすおそれがないこと。
(3)前項に規定する基準を適用するに際して必要な細目は、文部科学大臣が、これを定める。
(4)認証評価機関は、認証評価を行つたときは、遅滞なく、その結果を大学に通知するとともに、文部科学大臣の定めるところにより、これを公表し、かつ、文部科学大臣に報告しなければならない。
(5)認証評価機関は、大学評価基準、評価方法その他文部科学大臣の定める事項を変更しようとするとき、又は認証評価の業務の全部若しくは一部を休止若しくは廃止しようとするときは、あらかじめ、文部科学大臣に届け出なければならない。
(6)文部科学大臣は、認証評価機関の認証をしたとき、又は前項の規定による届出があつたときは、その旨を官報で公示しなければならない。

第111条 文部科学大臣は、認証評価の公正かつ適確な実施が確保されないおそれがあると認めるときは、認証評価機関に対し、必要な報告又は資料の提出を求めることができる。
(2)文部科学大臣は、認証評価機関が前項の求めに応じず、若しくは虚偽の報告若しくは資料の提出をしたとき、又は前条第二項及び第三項の規定に適合しなくなつたと認めるときその他認証評価の公正かつ適確な実施に著しく支障を及ぼす事由があると認めるときは、当該認証評価機関に対してこれを改善すべきことを求め、及びその求めによつてもなお改善されないときは、その認証を取り消すことができる。
(3)文部科学大臣は、前項の規定により認証評価機関の認証を取り消したときは、その旨を官報で公示しなければならない。

第112条
文部科学大臣は、次に掲げる場合には、第九十四条の政令で定める審議会等に諮問しなければならない。 一 認証評価機関の認証をするとき。 二 第百十条第三項の細目を定めるとき。 三 認証評価機関の認証を取り消すとき。

第113条
大学は、教育研究の成果の普及及び活用の促進に資するため、その教育研究活動の状況を公表するものとする。

第114条
第三十七条第十四項及び第六十条第六項の規定は、大学に準用する。

第10章 高等専門学校

第115条
高等専門学校は、深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成することを目的とする。
(2)高等専門学校は、その目的を実現するための教育を行い、その成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するものとする

第116条
高等専門学校には、学科を置く。
(2)前項の学科に関し必要な事項は、文部科学大臣が、これを定める。

第117条
高等専門学校の修業年限は、五年とする。ただし、商船に関する学科については、五年六月とする。

第118条
高等専門学校に入学することのできる者は、第五十七条に規定する者とする。

第119条
高等専門学校には、専攻科を置くことができる。
(2)高等専門学校の専攻科は、高等専門学校を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者に対して、精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することを目的とし、その修業年限は、1年以上とする。

第120条
高等専門学校には、校長、教授、助教授、助手及び事務職員を置かなければならない。
(2)高等専門学校には、前項のほか、講師、技術職員その他必要な職員を置くことができる。
(3)校長は、校務を掌り、所属職員を監督する。
(4)教授及び助教授は、学生を教授する。
(5)助手は、教授又は助教授の職務を助ける。
(6)講師は、教授又は助教授に準ずる職務に従事する。

第121条
高等専門学校を卒業した者は、準学士と称することができる。

第122条
高等専門学校を卒業した者は、文部科学大臣の定めるところにより、大学に編入学することができる。

第123条
第三十七条第十四項、第五十九条、第六十条第六項、第九十四条(設置基準に係る部分に限る。)、第九十五条、第九十八条、第百五条から第百七条まで、第百九条(第三項を除く。)及び第百十条から第百十三条までの規定は、高等専門学校に準用する。

第11章 専修学校

第124条
第一条に掲げるもの以外の教育施設で、職業若しくは実際生活に必要な能力を育成し、又は教養の向上を図ることを目的として次の各号に該当する組織的な教育を行うもの(当該教育を行うにつき他の法律に特別の規定があるもの及び我が国に居住する外国人を専ら対象とするものを除く。)は、専修学校とする。
一 修業年限が一年以上であること。
二 授業時数が文部科学大臣の定める授業時数以上であること。
三 教育を受ける者が常時四十人以上であること。

第125条
専修学校には、高等課程、専門課程又は一般課程を置く。
(2)専修学校の高等課程においては、中学校若しくはこれに準ずる学校を卒業した者若しくは中等教育学校の前期課程を修了した者又は文部科学大臣の定めるところによりこれと同等以上の学力があると認められた者に対して、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて前条の教育を行うものとする。
(3)専修学校の専門課程においては、高等学校若しくはこれに準ずる学校若しくは中等教育学校を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところによりこれに準ずる学力があると認められた者に対して、高等学校における教育の基礎の上に、前条の教育を行うものとする。
(4)専修学校の一般課程においては、高等課程又は専門課程の教育以外の前条の教育を行うものとする。

第126条
高等課程を置く専修学校は、高等専修学校と称することができる。
(2)専門課程を置く専修学校は、専門学校と称することができる。

第127条
専修学校は、国及び地方公共団体のほか、次に該当する者でなければ、設置することができない。

 一
専修学校を経営するために必要な経済的基礎を有すること。
 二
設置者(設置者が法人である場合にあつては、その経営を担当する当該法人の役員とする。次号において同じ。)が専修学校を経営するために必要な知識又は経験を有すること。
 三
設置者が社会的信望を有すること。

第128条
専修学校は、次に掲げる事項について文部科学大臣の定める基準に適合していなければならない。

 一
目的、生徒の数又は課程の種類に応じて置かなければならない教員の数
 二
目的、生徒の数又は課程の種類に応じて有しなければならない校地及び校舎の面積並びにその位置及び環境
 三
目的、生徒の数又は課程の種類に応じて有しなければならない設備
 四
目的又は課程の種類に応じた教育課程及び編制の大綱

第129条
専修学校には、校長及び相当数の教員を置かなければならない。
(2)専修学校の校長は、教育に関する識見を有し、かつ、教育、学術又は文化に関する業務に従事した者でなければならない。
(3)専修学校の教員は、その相当する教育に関する専門的な知識又は技能に関し、文部科学大臣の定める資格を有する者でなければならない。

第130条
国又は都道府県が設置する専修学校を除くほか、専修学校の設置廃止(高等課程、専門課程又は一般課程の設置廃止を含む。)、設置者の変更及び目的の変更は、市町村の設置する専修学校にあつては都道府県の教育委員会、私立の専修学校にあつては都道府県知事の認可を受けなければならない。
(2)都道府県の教育委員会又は都道府県知事は、専修学校の設置(高等課程、専門課程又は一般課程の設置を含む。)の認可の申請があつたときは、申請の内容が第百二十四条、第百二十五条及び前三条の基準に適合するかどうかを審査した上で、認可に関する処分をしなければならない。
(3)前項の規定は、専修学校の設置者の変更及び目的の変更の認可の申請があつた場合について準用する。
(4)都道府県の教育委員会又は都道府県知事は、第1項の認可をしない処分をするときは、理由を付した書面をもって申請者にその旨を通知しなければならない。

第131条
国又は都道府県が設置する専修学校を除くほか、専修学校の設置者は、その設置する専修学校の名称、位置又は学則を変更しようとするときその他政令で定める場合に該当するときは、市町村の設置する専修学校にあつては都道府県の教育委員会に、私立の専修学校にあつては都道府県知事に届け出なければならない。

第132条
専修学校の専門課程(修業年限が二年以上であることその他の文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る。)を修了した者(第九十条第一項に規定する者に限る。)は、文部科学大臣の定めるところにより、大学に編入学することができる。

第133条
第五条、第六条、第九条から第十四条まで及び第四十二条から第四十四条までの規定は専修学校に、第百五条の規定は専門課程を置く専修学校に準用する。この場合において、第十条中「大学及び高等専門学校にあつては文部科学大臣に、大学及び高等専門学校以外の学校にあつては都道府県知事に」とあるのは「都道府県知事に」と、第十三条中「第四条第一項各号に掲げる学校」とあるのは「市町村の設置する専修学校又は私立の専修学校」と、「同項各号に定める者」とあるのは「都道府県の教育委員会又は都道府県知事」と、同条第二号中「その者」とあるのは「当該都道府県の教育委員会又は都道府県知事」と、第十四条中「大学及び高等専門学校以外の市町村の設置する学校については都道府県の教育委員会、大学及び高等専門学校以外の私立学校については都道府県知事」とあるのは「市町村の設置する専修学校については都道府県の教育委員会、私立の専修学校については都道府県知事」と読み替えるものとする。
(2)都道府県の教育委員会又は都道府県知事は、前項において準用する第13条の規定による処分をするときは、理由を付した書面をもって当該専修学校の設置者にその旨を通知しなければならない。

第12章 雑則

第134条
第一条に掲げるもの以外のもので、学校教育に類する教育を行うもの(当該教育を行うにつき他の法律に特別の規定があるもの及び第百二十四条に規定する専修学校の教育を行うものを除く。)は、各種学校とする。
(2)第四条第一項、第五条から第七条まで、第九条から第十一条まで、第十三条、第十四条及び第四十二条から第四十四条までの規定は、各種学校に準用する。この場合において、第四条第一項中「次の各号に掲げる学校の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める者」とあるのは「市町村の設置する各種学校にあつては都道府県の教育委員会、私立の各種学校にあつては都道府県知事」と、第十条中「大学及び高等専門学校にあつては文部科学大臣に、大学及び高等専門学校以外の学校にあつては都道府県知事に」とあるのは「都道府県知事に」と、第十三条中「第四条第一項各号に掲げる学校」とあるのは「市町村の設置する各種学校又は私立の各種学校」と、「同項各号に定める者」とあるのは「都道府県の教育委員会又は都道府県知事」と、同条第二号中「その者」とあるのは「当該都道府県の教育委員会又は都道府県知事」と、第十四条中「大学及び高等専門学校以外の市町村の設置する学校については都道府県の教育委員会、大学及び高等専門学校以外の私立学校については都道府県知事」とあるのは「市町村の設置する各種学校については都道府県の教育委員会、私立の各種学校については都道府県知事」と読み替えるものとする。
(3)前項のほか、各種学校に関し必要な事項は、文部科学大臣が、これを定める。

第135条
専修学校、各種学校その他第一条に掲げるもの以外の教育施設は、同条に掲げる学校の名称又は大学院の名称を用いてはならない。
(2)高等課程を置く専修学校以外の教育施設は高等専修学校の名称を、専門課程を置く専修学校以外の教育施設は専門学校の名称を、専修学校以外の教育施設は専修学校の名称を用いてはならない。

第136条
都道府県の教育委員会(私人の経営に係るものにあつては、都道府県知事)は、学校以外のもの又は専修学校若しくは各種学校以外のものが専修学校又は各種学校の教育を行うものと認める場合においては、関係者に対して、一定の期間内に専修学校設置又は各種学校設置の認可を申請すべき旨を勧告することができる。ただし、その期間は、一箇月を下ることができない。
(2)都道府県の教育委員会(私人の経営に係るものにあつては、都道府県知事)は、前項に規定する関係者が、同項の規定による勧告に従わず引き続き専修学校若しくは各種学校の教育を行つているとき、又は専修学校設置若しくは各種学校設置の認可を申請したがその認可が得られなかつた場合において引き続き専修学校若しくは各種学校の教育を行つているときは、当該関係者に対して、当該教育をやめるべき旨を命ずることができる。
(3)都道府県知事は、前項の規定による命令をなす場合においては、あらかじめ私立学校審議会の意見を聞かなければならない。

第137条
学校教育上支障のない限り,学校には,社会教育に関する施設を附置し,又は学校の施設を社会教育その他公共のために,利用させることができる。

第138条
第十七条第三項の政令で定める事項のうち同条第一項又は第二項の義務の履行に関する処分に該当するもので政令で定めるものについては、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。

第139条
文部科学大臣がした大学又は専門学校の設置の認可に関する処分については、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)による不服申立てをする事ができない。

第140条
この法律における市には、東京都の区を含むものとする。

第141条
この法律(第八十五条及び第百条を除く。)及び他の法令(教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)及び当該法令に特別の定めのあるものを除く。)において、大学の学部には第八十五条ただし書に規定する組織を含み、大学の大学院の研究科には第百条ただし書に規定する組織を含むものとする。

第142条
この法律に規定するもののほか、この法律施行のための必要な事項で、地方公共団体の機関が処理しなければならないものについては政令で、その他のものについては文部科学大臣がこれを定める。

第13章 罰則

第143条
第十三条の規定(第百三十三条第一項及び第百三十四条第二項において準用する場合を含む。)による閉鎖命令又は第百三十六条第二項の規定による命令に違反した者は、六月以下の懲役若しくは禁錮又は二十万円以下の罰金に処する。

第144条
第十七条第一項又は第二項の義務の履行の督促を受け、なお履行しない者は、十万円以下の罰金に処する。

第145条
第二十条の規定に違反した者は、十万円以下の罰金に処する

第146条 第百三十五条の規定に違反した者は、十万円以下の罰金に処する。

附 則 ---中略---
附則 (平成一九年六月二七日法律第九六号) 抄
(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  第二条から第十四条まで及び附則第五十条の規定 平成二十年四月一日


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