オンライン授業ゲーミング




定価〈1500円+税〉



ISBN978-4-921102-56-2
 
 

学びの臨場感を醸成する
オンライン授業ゲーミング

− 役割体験学習による多様な学習空間の追究−

井門正美 著
 

科学技術融合振興財団(FOST)調査研究助成・研究成果刊行物

《 目 次 》
0 . 巻頭言
1 . 問題の所在
2 . 役割体験学習論による学びの追究
 − ハイブリッド授業を基礎付ける教授・学習理論−
 (1)役割体験学習論とは
 (2)理論化の第1 段階( 体験的学習の体系化)
 (3)理論化の第2 段階( 役割体験の4 類型)
 (4)仮想現実空間における役割体験学習
3 . オンラインGS「ネット模擬裁判員裁判」
 −秋田大学におけるWEB学習システムの構築−
 (1)「ネット模擬裁判員裁判」のねらい
 (2)「ネット模擬裁判員裁判」の各コンテンツの紹介
 (3)「ネット模擬裁判員裁判」の実践
 (4)まとめ
4.北海道教育大学教職大学院の双方向遠隔授業システム
 (1)北海道教育大学教職大学院の特色と双方向遠隔授業(ハイブリッド授業)
 (2)ハイブリッド型授業を推進する「Active e-Learning」の概要
 (3)役割体験学習論に基づく北海道教育大学教職大学院のカリキュラム
 (4)オンラインやハイブリッド授業の日常化
5 . オンライン授業における議論型ゲーミング・シミュレーションの開発と実践
 (1)議論型GS「屠畜体験学習」
 (2)議論型GS「美味しんぼ問題」
 (3)議論型GS「地方創生」− GS「北海道創生総合戦略市民会議」他−
 (4)議論型GS「ソーシャルアンガーマネジメントゲーム」の開発
 (5)独習・議論型GS「命の教育・Yes/Noカード」学習サイトの開発
6 . 本研究のまとめ

「巻頭言」より

 本書は、科学技術融合振興財団(FOST)の2020年度調査研究助成による研究テーマ「オンライン授業におけるゲーミング・シミュレーションの活用− 参加者の臨場感と切実性を醸成する議論型GSの開発と実践− 」(代表・井門正美)の研究成果に基づき刊行した。
 本研究の主要な特色(独創性)は、筆者らの長年に亘る研究実績を根底に据えて、19 99年 に井門が博士論文(筑波大学)で提唱したオリジナルな教授学習理論「役割体験学習論」に 基づきG Sを開発・実践していること(第1 の特色)、次に、GSを@ 教室対面型、A オンライ ン学習型、B 対面・W e b混合型の3 つに類型化し開発・実践していること(第2 の特色)、 さらに各類型について多数のG S開発を行い、多様な年齢層に対して実践してきたこと(第 3 の特色)の3 点にまとめられる。3 点目については、教室対面型( G S「学校」、G S「市町 村合併」、G S「道州制」等)、オンライン学習型(「ネット模擬裁判員裁判」、「美味しん ぼ問題学習サイト」、「命の教育・Y e s / N oカード学習サイト」)、対面・W E B混合型( G S「裁 判員裁判」、G S「屠畜体験学習」、G S「美味しんぼ問題」)等が主なG Sとして挙げられる。 特に、今回の研究テーマ「オンライン授業におけるゲーミング・シミュレーションの活用 − 参加者の臨場感・切実性を醸成する議論型G Sの開発と実践− 」は、B の対面・W E B混合 型(今日的には「ハイブリッド型」)としてのGS開発とその実践になる。
 本研究では、コロナ禍で急浮上したかのように思われがちな「オンライン型授業」や「ハ イブリッド型授業」については、筆者の役割体験学習論では、すでに、博論構想段階から 想定しており、秋田大学(19 99〜 2 01 5年)並びに北海道教育大学( 20 15〜 2 02 1年)で、対面型 授業と併せて実践してきたものであることを指摘した。これらの授業スタイルについては、 教育目的、教育効果、教育環境や教育的制約条件等を踏まえながら、臨機応変に選択し、 その上で、議論型G Sを採用することで、学習者の臨場感や切実性を醸成できることを、本 研究で実証している。
 よって、本研究ではこれまで筆者らが開発・実践し、実践に基づく更新を図ってきた議 論型GSを中心に、主に「模擬裁判員裁判」「屠畜体験学習」「美味しんぼ問題」「地方創生」 「ソーシャルアンガーマネジメントゲーム」「命の教育・Y e s / N oカード学習」を取り上げ た。これらを用いた実践を紹介し、学習者の「振り返り」「授業評価」等の記述から、対 面に限らず、オンラインやハイブリッドの授業でも臨場感や切実性を醸し出す授業実践が 可能であることを示した。筆者らの提示した議論型G Sの実践により、コロナ禍でオンライ ンやハイブリッドの授業を不充分な学習環境でせざるを得ず、否定的な態度や見解を持っ た学校や教師に対して、議論型GSという学習方法が直接対面ではない授業でも、充分に臨 場感や切実性を醸成することができるという証を提示できたと思う。

                        研究代表 井門正美      



「学びの臨場感を醸成するオンライン授業ゲーミング」■ご注文■

 ご購入方法 : 電子(CD)版  K 書籍(準備中)    冊数
 お名前 :   フリガナ
 郵便番号 :
 ご住所1(都道府県:市区町村) :
 ご住所2(丁・番地) :
 Eメール・アドレス :
 電話番号 :
 FAX番号 :



送信ボタンを押した後は,自動的に画面が変わるまでそのままお待ち下さい


NSK出版  tel/fax 03-5991-7780
    177-0051 東京都練馬区関町北3-25-15-105

もどる